いまどきの行商 平出商店 2009.11.21

 工房は、小諸市街から車で10分ほどですが、周りにはお店などはなく、日常品は駅周辺にあるスーパーで買い物をします。もう少し車を走らせれば、大型スーパー、電気店、ホームセンターなどがいくつもあり、普段の生活には何の支障もありません。 ただ、仕事の道具というと、やはり東京の井上刃物店、土田刃物店などの専門店にお世話になることが多く、スタッフ達も伺うといろいろなことを教えてもらい、それがまた勉強になり、楽しみでもあるようです。
 



 いつも上京しなくても時々、こんな山に近い辺鄙な場所にも刃物の行商が新潟からやって来てくれます。新潟の燕市でご兄弟で道具やさんを営む平出(ひらいで)商店さんです。 燕市というと刃物で有名な所ですね。 年に2,3回でしょうか。工房に訪ねてきてくれます。 大きなバンにたくさんの道具を積んで。 弟さんが営業されています。




 鉋、砥石、ノミ、スケール、そのほか見たことのない道具たちがぎっしりつまっていて、木工の仕事をしている人達にとっては宝の車ですね。 ないものは、取り寄せてくれたり、特注で作ってくれたりもします。
 


又、彫刻刀やノミなどは、実際に試しに彫らせてくださいます!
切れ味、彫り跡を手と目で確認できるのは、嬉しいですね。


 車の中に入ると引き出しがいっぱい。何が入っているのでしょうか? 引き出しを開けるって、わくわくします。
たくさんのノミ!! こんなに種類があるのですね。私が使えるわけではありませんが、たくさん並んでいるのを見ると嬉しくなってしまいます。工房では、昔に比べるとノミの出番が少なくなりました。便利な機械がありますから…
 
 ちなみに彫金の道具の中で鏨やキサゲ、ヘラといったものは、既成のものもありますが、基本的には、作りたい形に合わせてすべて手作りします。いろいろな太さの鉄の株が売っていますので、ヤスリを使って成形し、焼きを入れます。彫鏨のように刃をつけるものにはハイス鋼を使うこともあり、グラインダーで成形します。 
 木工も、轆轤の仕事をされる方は、刃物をご自分で作りますので、工房には必ず、鍛冶屋さんの設備を持っています。



工房では、ほとんどのものを鉋で仕上げますので、鉋は必需品です。これも本当にたくさんの種類がありますし、刃を研ぐことや台に仕込むのにも熟練を要します。 詳しくは、「鉋大全」(成文堂新光社)をご参考下さい。とても詳しく記載されています。


 
 平出さんからはいろいろなお話を伺うことが出来ます。
 又、新しい道具の情報なども教えて頂けます。
 現在でも、このような仕事があるというのは、なんだか嬉しいですね。