工房訪問 その1 2010.04.19

  
 久しぶりの更新になってしまいました…
少しさかのぼって、2月。南信の伊那で木工の仕事をしている2人の作家の工房にお邪魔しました。
 最初に訪ねたのは、Ambitious Laboを主宰する法嶋二郎さんの工房です。昨年松本から伊那へ移り、主にセルフビルドで工房を作られ、現在はギャラリー兼自宅も作られるそうで、基礎工事が出来あがっていました。
 

工房のある伊那谷というところは、兼業農家で、色々な技術を持った職人さんが多く住んでいるところだそうで、集落内で日常の多くの仕事をまかなうこと出来、法嶋さんも工房を立てるにあたって、ご近所の方に色々とアドバイスや助けを受けることができたそうです。

 
 法嶋さんは、大阪のご出身です。ミュージシャン、ディスプレイの仕事などを経たのち、楽器職人を目指して高校の時に学んだ木工の技術との出会いが再び家具工房で仕事を始めることにつながったそうです。  
 ある時、江戸指物の作品に出合ったことで、無垢の家具の魅力に惹かれ、民芸の仕事をしていた方に教わりながら、現在のスタイルを築いていったそうです。

 
 法嶋さんの家具は、とてもスタイリッシュです。とくに椅子は曲線の美しさが特徴でしょうか。近くでみると、とても繊細な彫り跡のようなテクスチャーが付いています。南京鉋で削ってアール面を作っています。この削りの雰囲気が効果的で、全体のフォルムをほっとする感じに仕上げています。いかにも削りましたという感じではないのが魅力です。


 
 工房は、これから少しずつ進化してゆくようです。静かな環境のもと、良い作品がこれからも生みだされてゆくことでしょう。 
楽しみにしています。



     

 


 
次に伺ったのは、法嶋さんの工房から近い狐崎ゆうこさんの工房です。信州木工会で、お世話になっています。KUKUのセレクトのページのスプーンの作者です。
 工房は、こじんまりとしたた佇まいで、のどかな田園風景の中に立っていました。。仕事をしていて、ふと外を眺めると窓の外には山波が美しく、景色にほっとされるのだろうなと思える素敵な場所にありました。


 きれいに整えられていて、あちこちに女性らしい配慮がされていました。機械は台車に乗っていて、仕事によって自由に動かせるようになっていました。

 


天井から何やら、ぶらさがっています。??
曲げ木加工のものなど、まとめて制作する時、木のタグの穴にロープを張って、次々にぶら下げてゆくためのものだそうです。なるほど、場所を有効に使えます。


 狐崎さんは、スプーン、お弁当箱のような小さなテーブルウェアーを素敵な感性で作られます。伺った時もちょうど、お弁当箱の木取りがたくさん並んでしました。




ダイニングテーブルやサイドボードなどの家具作りの中でも、藤編みの椅子は、とても座り心地がよく、狐崎さんの代表作です。大ぶりの椅子はゆったりと腰かけられ、身体にフィットします。その藤編みもご自分で編まれています。





 工房の床下や周りには薪ストーブ用の薪が整然と積み上げられていていました。おひとりで薪を用意するのは、大変だろうなと思っていたのですが、工房の裏手の材木置き場を見てびっくり。たくさんの材料が桟積みされていました。なんとおひとりでされるのだそうです。車を横付けしたりして工夫されるのだそうですが、女性一人でもできるものなのだなぁと、感心!!
 
 
 狐崎さんに作っていただいたオーバルの3段のかわいいお裁縫箱は、現在お仕覆用のお裁縫道具を入れて愛用しています。女性らしい細やかさが感じられ、使っていてとても心地よいです。

 今日は、色々とありがとうございました。また、展覧会ではお世話になりますが、よろしくお願いいたします!