材木について その2   2009.01.30


 師走も押し迫った土曜日。冬を感じさせないくらいの暖かい日になりました。朝早く工房を出発して、お昼過ぎに名古屋の製材所に着きました。
 製材所は海のそばで、東京の木場の様に材木が水に浮いていました。

 まだ少し時間がありましたので、うちの材木はどこかなと探していたのですが、 まあ、何とたくさんの材木が製材を待っていルことでしょう。 中でもひときわ目を引いたのが、楠の巨木です。九州で採れた材のようでした。 それにしても、大きい!!樹齢は何百年くらいなのでしょうか? これで何を作るのでしょうか?初めて見る材木の山に皆、興味津々。

 ふと、気付くと材木の小口にS字状の白い楔のようなものが、埋め込んであります。 ひとつ二つのものや、たくさん入っているものや…?? これは、伐採したときの割れ止めでした。鉄製の物ですと、打ち込んでしまうと木が食い込んで後で外れなくなってしまうので、プラスチックのものを伐採してすぐにはめ込んでしまうのだそうです。そして、製材するときには、一緒にカットするのだそうです。 なるほど…


 
そうするうちに、KUKUのウォールナットが見つかりました。 この広い空間で見ると、なんだか小さく見えます。
お昼休みが終わり、いよいよ製材が始まります。KUKUのウォールナットも、運ばれてゆきました。



何台か機械があり、見たことも無い巨大な帯鋸の刃が回転していました。いよいよです! 機械の前に運ばれ、製材の向きを注意深く検討します。
 



 機械が動き出し、材木が刃に向って滑り出します。
 すぱっ、すぱっと、いとも簡単にスライスされてゆきます。 迫力満点!! ドキドキ。
 皮に近いところは、シラタという白い部分になり、この部分は製品にはなりません。



 スライスされた板から、並べてゆきます。茶色っぽい所が、少しずつ濃くなってゆくようです。一瞬のうちにというわけではなく、少しずつ、進んで半日くらいで落ち着くそうです。
 ウォールナットの丸太は、この日、75mmから34mmの板材になりました。



別の機械のところで、神代楡の製材が始まりました。
こちらは、ウォールナットと比べると、柔らかそうで、すーっ、すーっという感じです。 木目も、素直なかたちの様です。





神代楡の丸太は、66mmから34mmの板材になりました。
製材の済んだ板は、重ねて、束にされてゆきます。 





この製材所では、直径が250cmくらいのものまで、製材出来るそうです。
人の立っている床下にも帯鋸の刃が回っています。






 長い帯鋸の刃がたくさんぶら下がっています。 研磨するのは大変そうですね。 
 北海道の方では、木の種類によって製材の時期を選び、それに合わせて、専門の人が刃を研磨するそうです。木の性質にあわせて微妙に角度やアールの付け方を変え、その木に最もあった刃に研磨するということです。
 ただ、現在ではそのようなことの出来る人は少なく、次から次へと製材をしなければならず、合わない刃で切ると、切断面が荒れてしまうこともあるそうです。
 少し前までは、木や森の将来のことも考えてすべてのことが計画的に行われいたのです。すべてが効率という名の下に切り捨てられるのではなく…


 この日、製材された板は、しばらく名古屋の地で桟積みにされて、天然乾燥をします。 その後、人口乾燥をかけてから、工房に運ばれてきます。
 工房では、注文でつくる1点ものの材は、人工乾燥をかけずに、何年も天然で乾燥させた材を使うことが多いのですが、、KUKUの品物のように定番である程度の数をコンスタントに制作するものは、人工乾燥をかけることで計画的に早く使うことが出来ます。また、現在のように機密性の高い住宅事情を考慮すると、人工乾燥で木の湿度を10%くらいまで乾かし、その後、シーズニングして15%くらいまで戻してから作ると、狂いも少ないというメリットもあります。その他にも、人工乾燥である程度の熱処理を行うので、虫を退治することもが出来ます。特に外国から入って来た材には現在、色々な問題があるようですので。

 
この日、製材された材木で作られたものが、皆さんのお手元に届く日が楽しみです。