材木について その1   2009.01.27

  

 KUKUの仕事をするようになって、少しずつ木のことを知り、たくさんの方から色々なことを学ばせていただいています。 材料の仕入れに関しては、経験がないと木を見分けることが出来ないので、これまでは谷任せでしたが、昨年12月の始め、松本の材木屋さんに一緒に行ってきました。

 これまで工房では、材木は岐阜、松本、新木場などで製材の済んだ国産の広葉樹をを主として使っていました。谷工房では、色々な材料を適材適所に使用するためと、一点ずつの注文制作であるので、お客様の希望で色々な材を使用するため、作るものにあわせて最適な材料を探して仕入れてきました。 その分、仕入れの価格だけで判断すると割高な感じがします。  しかし、テーブルの1枚板など銘木屋さんで購入したものは、ほとんど捨てるところが無く、素性のよいものは、残ったかなり小さな端材でも小物になります。歩留まりのよさは、ピカイチです。

 KUKUでは、ウォールナットが製品の約半分を占めますし、使い方も板状の物で家具に使ったり、かなり厚めの材料から茶筒などの小物を取るため、色々な厚みのものが必要になります。又、トレイの底板には、一枚板を使用しますので、幅の広い所も必要となります。 原木の丸太の場合、外側のシラタ〈皮に近いところは、色が白い)や芯材は使えませんし、それ以外でも選んで使ってゆくと、使えない部分がかなり出ますので、その部分の価格も含めて歩留まりということを考えると、一長一短という所でしょうか?
 ウォールナットは日本には生育せず、北米やカナダで生育しますので、輸入されて、北海道の市場などに入ってきます。丸太で入ってくる場合と、バンドルという角材や板がほぼ同じ大きさに揃って、束になって入ってくる場合とがあります。上記の理由から、KUKUでは、丸太で購入し、こちらの希望の厚みに製材をしてもらって使っています。
 

 

 材木屋さんに伺うと、入り口に丸太が積んでありました。原木の状態を見たことはあまり無かったので、とても興味深く、中はどんなだろうと想像したりしていたのですが、ふと、結構太いウォールナットと、神代楡の原木に目がとまりました。

       ウォールナットの原木        神代楡の原木



 最近KUKUでは、神代欅や神代楡などの神代もの〈何らかの事情で数百年の間、泥の中に埋もれて、色が濃く変色した材料)を使い始めていて、そのなんともいえない寂びの味わいに惹かれています。


                                       神代楡の皮は、とてももろくはがれます。

 ウォールナットを購入するつもりで伺ったのではなかったのですが、現在ウォールナット材は入荷が少なくなっていることもあり、これも出会いと、神代楡と一緒にウォールナットの原木を購入することになりました。材木屋さんの現場に行って、木と出会ってしまうと、連れて帰りたくなる… こういうことだったのですね。
 ウォールナットは直径は73cm、長さは270cmくらい。体積は約1300㎥〈1.3立米)。 神代楡は、直径約45cm、長さ190cmくらい、約0.35立米になりました。価格は、1立米いくらという様に計算されます。


        この日は、マカバの材をトラックに積んで、帰りました。   このロープの結び方、しっかり留まって、見事です!


 さて、この材料を名古屋の方で、製材することになりました。長野県内では、大きな材を製材する所が無く、近いところが名古屋だということでした。ウォールナットを製材すると、空気に触れるにしたがって、色が紫がかった茶色に変わってゆくという話を聞き、是非、見てみたいと思いました。藍染の糸を藍瓶から出したほんの一瞬、緑色が出、そのあと酸化されて、みるみる藍色に変化してゆくといいます。そんな感じでしょうか?
 良い機会ですので、工房のスタッフと一緒に製材の現場に立ち会うことにしました。 
 それは、また次回に…