春の節会展 コラボ作品紹介6  2008.03.08

 春の節会展、作品の紹介も最後になります。

 Nana Yagisawa  八木澤 奈々 さん
 


 KUKUの定番の茶筒と鏡に、春の野の花を蒔絵で表現して頂きました。 いつもは、木地だけでシンプルな茶筒や鏡。 蒔絵が加わると、ハレの日用に大変身。 蒔絵というと、もっと色とりどりで華やかなものをイメージされると思いますが、木目を生かした拭き漆仕上げの上に、青金と純金の2色でしっとりと表現しています。(一部色漆使用のものもあります。) 拭き漆の落ち着いた地に、気負いなくスーっと描かれた自然な美しいライン。 多くの方の目に留まりました。

 八木澤さんのお仕事は、それはそれは緻密です。 漆を塗って研いでと60回以上も繰り返されるそうです。そして、上塗りをした上に、様々な技法で蒔絵がほどこされていて、とても美しい作品になります。 伝統工芸展での蒔絵のイメージとは少し違い、今回は作品をもう少し身近に感じられ、お客様の目にはとても新鮮に映ったようです。

 茶筒は最近、マイ茶箱や茶籠にセットされる方がとても多いですね。 KUKUの茶筒は中蓋がついているので、持ち運びをしてもこぼれることがなく、人気のアイテムです。 この野の花の茶筒で野点をされたら、おいしいでしょうね。 


 あわせ鏡は、2つの表情を楽しむことが出来ます。 今回は、同じモチーフでも花の咲き誇るときと、花が終わって、実をつけたときの姿で、春と秋が感じられるものや、アングルを変えて見た姿などを表現していて、2つの楽しみがありました。 春と秋の両方を表現するというのは、古来からありますが、四季の自然が美しい日本ならではですね。

 
 八木澤さんは、軽井沢で民家を現代の生活に合わせたモダンな佇まいの形に移築して住んでいらっしゃいます。 家でお使いの家具の多くは八木澤さんご自身で拭き漆仕上げをなさっています。大きな水屋箪笥も塗られたとの事で、びっくりしました。
 広いお庭には、様々な野の花が植えられています。よく手入れされていて、それは見事なお庭です。 次々に花開く野の花たちにが、創作のモチーフになっているのですね。 特別なものとしてどこかへ見に行く花ではなく、暮らしの一部となっている草花たち。 草花への愛情が作品に宿り、凛とした中にも優しさをかもし出しています。