関西の工房見学 その2 2012.1008



 最後に伺ったのは、浜田由一さん。以前に曲木の講習会で2度にわたってご指導を頂きました。また、3年ほど前の名古屋市での木工家ウィークでは、お作りになったハンス・ウェグナーのミニチュアのコレクションのあまりの精巧さに驚かされました。とにかく多才な方で、工房に伺うのがとても楽しみでした。どんな発見があるのでしょうか?

 琵琶湖を半周して、米原市のご自宅と工房へ。浜田さんに案内されて、まずはすぐ近くにある湧水で有名な大清水泉神社に寄りました。
2時間程のドライブの疲れをおいしい水を汲んでホッと一息つくことが出来ました。

     


 
 
 ご自宅と工房に着きました。工房の前には水路があり、それぞれの家で場所が決まっていて、野菜や果物を冷やしたりするそうです。私が子どもの頃の祖父母の家もそうでしたので、なんだかとても懐かしかったです。こちらも住宅街にありましたが、山形さんのところよりももっと庶民的な親しみを感じられる場所でした。
 



 昨年、御自宅の隣に工房を移され、とても小さくなりましたとおっしゃっていましたが、目が点になる様な仕掛けがたくさんで、基地の様なすごいところでした。赤い板壁に緑の看板なおしゃれな外装です。
 
 

機械は色々と比較的コンパクトなものが並んでいますが、どれもそのまま使っているものはなく、あちこちに使いやすいように工夫された仕掛けがありました。 







 私がびっくりしたのは、ボール盤。焦点がレーザーで表示されるようになっていました。どんな材料を持ってきてもピタッと素早く合います。数物、精度を要するものなどにはとても効率が良いですね。
 



 機械に精通されていらっしゃるので、どんな機械も道具もそのまま使うことはなく、リフォームして自分仕様に使いやすくします。当然、メンテナンスや研磨もすべて行います。チップソウやバンドソウ、ルータービット、ドリル刃の研磨機、グラインダーの目詰まりを取る機械?道具?も自作されます。
 
 細かい工具たちも、気持ちが良いほどにきっちり整理されています。
 

     
 




2階は金工関係の道具や機械がたくさん。金工をする私にとっては、どの工具も魅力的で、ひとつひとつに興味がつきませんでした。 
木工の機械をリフォームしたりメンテナンスをしたりするための道具を作る金工の道具。たとえ、その工具があっても、誰にでも使いこなせるというわけではありませんが、なんでも作ってしまうその技術とパワーには頭が下がります。
すごーい!



 工房を案内して頂いた後、ご自宅に併設されている2階のアトリエに伺いました。 
築80年の民家をリフォームしたご自宅。浜田さんの手による暮らしやすい工夫が色々とされていましたよ。

 浜田さんは、世界で唯一ハンス・ウェグナーに彼のミニチュア制作を許可された方です。ウェグナーとご一緒に写っている写真がありました。
正確に1/5のミニチュアが100個位(以上でしょうか?)、彼の自宅を再現したミニチュアハウスに展示してあります。木工家ウィークで拝見した時と同じものですが、何度見ても、うきうきする様な楽しさがあります。

     





ミニチュアの工具も展示されていて、定規などは正確な目盛まで付いています。
部品も1/5。ノギスやクランプなどもしっかり動きますし、黒い作業用の椅子は折りたためます。




 色々拝見し、お話を伺っていると面白くて尽きることがありません。 最後まで残っていたのが、女子組3人。階下から呼ばれて、しぶしぶ降りてゆきました。 本当に興味深く、丸1日いても、飽きないことでしょう。
 
 浜田さんは、プロのための色々な木工・金工の講座を開いていらっしゃいます。近くに住んでいたら、通ってしまいそうです…!

     

 とても実りの多い2日間の研修旅行でした。 途中、お菓子のたねやでは、ヴォーリス建築の建物を貸し切にして素敵なティータイムを過したりと、おまけも楽しい思い出となりました。