■ 12ヶ月のKUKU 



 
           工房で使っている国産の広葉樹を中心に12種類のKU(木)をセレクトしました。
              お誕生の月の木、記念日の月の木、お好きな木など、お選び下さい。
               その月の木のコメントと写真を添えた仕様書をお付けいたします。


 1月・睦月・january : まつ (松) マツ科 マツ属
   松は「神を待つ」という意味を持ちます。寒さに耐えて常緑であることから永遠・
   長寿の象徴ともされ、お正月には常緑の松が飾られます。
   木工に使われるのは主として赤松で、樹皮は赤い色をしていて、乾燥に強く、
   尾根筋などに群生します。
   工房の周りには唐松が群生し、常緑の松とは異なり、黄金色の紅葉・春のかわ
   いい芽吹きを楽しめます。


 2月・如月・・february : えんじゅ (槐) … マメ科 クララ属
   仏教伝来の頃に中国から渡来したそうです。丈夫な木で排気ガスにも強いの
   で街路樹としても植えられます。
   中国では、尊貴の木として、学問と権威のシンボルとして尊ばれています。出
   世の木として中庭にも植えられるそうです。 
   受験シーズンの2月。合格が成就するといいですね。


 3月・弥生・march : にれ (楡) … ニレ科 ニレ属
   楡といえば、春楡をさします。おもに山地に生え、高く伸びてゆきます。
   湿って肥沃な土地に生える事から、昔、開拓をする人は、農業や牧畜ための土
   地探しの目安としたそうです。
   最近KUKUで使い始めた神代楡。これは自然災害など で土中深く埋められ、
   数百年から千年を経て、グレーの美しい色に変化したもので、ご神木として珍重
   されています。 このシリーズでは、この神代楡を使います。 


 4月・卯月・april : さくら (桜) … バラ科 サクラ属
   お花見といえば、桜ですね。古事記には、桜の霊である「此花咲耶姫」という「こ
   の花(桜)のように美しい姫」が出てきます。工房の周りある山桜は、花と葉が
   同時に出て、染井吉野が散った頃にほんのりとした薄紅色の花が咲きますが、
   春の野山に優しい彩りを添えます。日本の国花でもあり、多くの人に愛される
   木です。卒業・入学など節目の時期に咲くことからも印象深く、心に残る木です。


 5月・皐月・may : なら (楢) … ブナ科 コナラ属
   ブナとともに日本の森を構成する代表的な木です。ヨーロッパでは、家具材とし
   ては最高のものとされ、かつては質の良いミズナラが大量に輸出されたことも
   あったそうです。力強い樹形が印象的で、雪崩斜面などにも繁殖します。
   環孔材(太い導管が年輪に添って並んでいる材)で、複雑な放射組織があるた
   め、柾目に美しい紋様が現れるものもあります。家具や建築材によく使われ、
   ウィスキーの樽にも使われています。


 6月・水無月・june : けやき (欅) … ニレ科 ケヤキ属
   枝ぶりが大きく、放射状に広がる丹精な樹形が好まれ、街路樹にもよく植えら
   れ、四季を通じて楽しめる木です。湿り気の多い肥沃な土地に生えます。
   堅く丈夫で美しい木目をしているので、日本古来から、建築や工芸品に多く使
   われています。その美しい木目から、「異(け)やけき木」として、他と比べて目立
   っているとの意味を持ち、それが現在の「けやき」になったといういわれもありま
   す。銘木として珍重されています。


 7月・文月・july : とち (栃) … トチノキ科 トチノキ属
   「と」は、数の十の意味があり、食用になる実がたくさんなることから名付けられ
   たそうです。幹は真っ直ぐに伸びて大木になり、その大きな葉を見ると、とても
   堂々とした感じを受けます。 春にピンクがかった白い花が咲き出すと、優しい
   風情となります。いつか岩泉で出会った栃の群生はとても印象に残っています。
   花からは蜜が取れ、実はお餅になり、暮らしの中で花も実も楽しめる木です。
   栃の銘木は、写真の様に美しい斑が出て、珍重されます。


 8月・葉月・august : ほおのき (朴の木) … モkレン科 モクレン属
   「ほお」は、「包(ほう)」の意味を持ち、野生の樹木の中でも際立って大きな葉で
   食材を包んで、伝統的な味が伝えられています。刻んだ山菜と味噌をのせて焼
   く、朴葉味噌は有名ですね。
   5月には、日本の野生植物の中では最大の白く香りのある花が咲きます。
   材は柔らかく均質で、下駄や版画用の板としてよく使われます。小学校のとき
   の図工の時間を思い出します。


 9月・長月・september : くり (栗) … ブナ科 クリ属
   かわいい形でおいしい実は秋の代表的な果実ですが、縄文時代の遺跡からも
   殻が多く出土するほど、昔から食材として親しまれています。実が石の様である
   ところから、小石を意味する「くり」という古語から名付けられたといういわれがあ
   ります。戦国時代より、「かちぐり」は縁起物として好まれています。 
   家具にもよく使われますが、堅く腐りにくい材質なので、鉄道の枕木にも使われ
   ています。大きな動きのある木目は、雄大な景色を想像させられます。


 10月・神無月・october : かえで (楓) … カエデ科 カエデ属
   秋の紅葉の美しいかえでorもみじ。どちらも同じ分類ですが、葉の切れ込みの
   様子で呼び分けるようです。楓は、「蛙手(かえるで)」から転じ、水かきのように
   切れ込みの浅い葉のものを差します。もみじは、昔、秋の葉の色の変化を「紅
   葉づ(もみづ)」といった所から来ていて、切れ込みの深い葉のものを差します。
   百人一首では、この木を歌ったものが多く、なじみ深いですね。
   材は、洋種のメープルと並んで、家具に良く使われ、白く素直な木目の美しい
   木です。


 11月・霜月・nobember : いちい (一位) … イチイ科 イチイ属
   松と同じく針葉樹で、濃い針状の葉に赤い実が印象的で、生垣や庭木としても
   おなじみです。
   その昔、貴族が束帯のときに持つ「笏(しゃく)」を天皇即位の時に、飛騨の位山
   (くらいやま)の木で作って献上した所、朝廷から官位の「正一位」を賜ったこと
   に由来してこの名がついたそうです。
   天平の昔、飛騨の匠たちが腕を振るった一位の一刀彫で作られた工芸品が現
   代にも伝えられています。木目が美しく、時を経るに従って、ツヤのある茶褐色
   に変化してゆくのを楽しめます。


■ 12月・師走・december : ぶな … ブナ科 ブナ属
   西洋では森の女王として呼ばれて親しまれているそうですが、日本ではかつ
   て、役に立たない木とされていました。しかし近年、パルプや建築材としての需
   要が増え、美しいブナの森が少なくなってしまいました。今では白神山地のぶ
   な林が世界遺産に登録されて大切にされていますが…
   優しい風情の春の若葉、美しい秋の紅葉とともに心ひきつけられるますが、保
   水力が大きく豪雪にも耐える強さを持つ木でもあります。
   灰色の樹皮が特徴ですが、付着した地衣類で多様な斑紋が生じます。そのため
   なのか、プチプチとした木目がトレードマークです。
   


ご注意  木目は、参考画像です。同じ1本の木でも、場所によって、色や木目の出方は異なりますので、そのとき
         の材料によっては、画像と異なりますことをご了承下さい。

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